認知症の一種であるピック病について

介護

今回は、父が発症しているピック病(前頭側頭型認知症の一種)についてちょっと詳しくお話ししようと思います。

父がピック病を診断された約12年前は、ピック病なんて言葉はほとんど見聞きしたことはありませんでした。

一般的に認知症=アルツハイマーと思われ、認知症に「アルツハイマー型認知症」「血管性認知症」「レビー小体型認知症」「前頭側頭型認知症」の4種類あるなんて知られていませんでした。

認知症は、脳の機能が徐々に低下し、思考力、記憶力、判断力などが影響を受ける状態を指します。加齢によるものや、アルツハイマー病、脳血管性認知症などさまざまな疾患が原因となることがあります。認知病の進行に伴い、ピック症の人は自分自身や周囲の状況を認識しづらくなることがあります。

認知症とピック病

ピック病は、前頭側頭型認知症の一種であり、主に前頭葉に障害が生じることで特徴づけられます。

前頭側頭型認知症の半分以上がピック病と言われています。

ピック症の人は社会的な規範や倫理に従わず、自分の行動をコントロールすることが難しくなります。ピック病の特徴的な症状としては、社会的な判断の障害、自己中心的な行動、他人や物の過度な集める習慣などが挙げられます。

サポートと理解の重要性

認知症やピック症の人は、日常生活において様々な課題に直面します。家族としてできることの一つは、ピック症の人の状態を理解し、サポートすることです。コミュニケーションを通じて、彼らの気持ちや意思を尊重し、安心感を提供することが大切です。

とはいえ家族としてそれが何より難しいんです。

ピック病の介護の難しさ

  1. 行動の予測が難しいこと: ピック症の人は、社会的な判断が難しく、意外な行動や反応を示すことがあります。これにより、何が次に起こるか予測し、それに適切に対処することが難しい場合があります。
  2. コミュニケーションの難しさ: ピック症の人はコミュニケーションに課題を抱えることがあり、感情や意図を的確に伝えることが難しいことがあります。コミュニケーションの困難さから、介護者が彼らのニーズを理解することが難しくなることがあります。
  3. 常に監視が必要な行動: ピック症の人は、安全を守るために常に監視が必要な場面が多くあります。突然の危険な行動や自己傷害を防ぐために、介護者は常に注意を払わなければなりません。
  4. 高いストレスレベル: ピック症の人の介護は、身体的、感情的、心理的に大きなストレスを引き起こすことがあります。彼らの行動の予測やコミュニケーションの課題、疲労感などが、介護者のストレスを高める要因となります。
  5. 社会的孤立感: ピック症の人の行動やコミュニケーションの難しさから、周囲の人々との交流が難しくなることがあります。介護者は、社会的な疎外感や孤立感を感じることがあります。
  6. 介護の24時間性: ピック症の人の介護は、24時間体制で行う必要があることがあります。これにより、介護者は休息や自己ケアの時間を確保することが難しくなることがあります。

ピック病の人を自宅で介護するのは本当大変ですというより、無理があると思います。

家族がおかしくなります。それを避けるためにもケアマネージャーさんやプロの力を借りるしかありません。

相談せずに、家族だけでどうにかしようとすることだけは、避けた方がいいと思います。

わかりやすいピック病の本をご紹介

父がピック病と診断されたのはいろいろ病院を回って名古屋の認知症専門病院でした。

ピック病って何?って思った当時、「サザンビーチちがさき」を名付けた茅ヶ崎市職員だった中村成信さんの本を見つけました。

『ぼくが前を向いて歩く理由―事件、ピック病を超えて、いまを生きる』

 

中村さんは若年性認知症(ピック病)を発症されてしまい、奥様との生活上で実際に起きたことを書かれています。読み進めていくと本当に父と同じようなことが起きていて「なるほど」を思う反面、胸が苦しくなりました。

専門的な用語で書かれた本を読んでも、なかなか理解しづらいのですがこちらの本は本当に病気を知るには大変役に立つ本でした。

ぜひ一読されると良いと思います!

S.

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